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2011-11-29

インドはオリッサです☆

 皆さん、お元気のことと思います。

ブログの更新も久しぶりとなってしまいました。

私は、去る11月18日に無事インドに入国することが出来まして、首都デリーから東海岸沿いにあるオリッサ州というところに一週間行って参りました。

Orissaという所は、コルカタ(カルカッタ)とチェンナイ(マドラス)という、いわゆる五大都市の二つに挟まれて、日本人で訪れる人は少ないかもしれません。

私は、一応自分の研究対象であるYANTRA(ヤントラ)の関係で、この地を訪れたのです。


 オリッサへは、デリーから国内線に乗って2時間ほどで到着します。

空港に着くと、いきなりこんな看板が目に飛び込んで来ました!!

「 Guest is God. 」

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上の方に小さく書いてあります。。

これは、直訳すると「お客様は神様です。」ということなんですかね・・・?^^;
考えようによれば、「私たちは、日常神様をゲストとして、もてなしています。」とも取れなくもないですが、シチュエーションから言って、直訳の色彩が濃いように思われます。

 今回の旅で、特徴的なことの一つとして、“思い込みは、覆される”というのがあります。

例えば、素朴だと思っていたネパール人が根性が悪かったり、
根性が悪いと思っていたネパール人に個展をやらせてもらって、非常に良くしてもらったり、
品行方正と思っていたチベット僧が、けっこう傍若無人だったり、
貧しいと思っていたタイが、実はイケイケで人生を謳歌していたり、
謳歌していると思っていたタイ人が、組織的窃盗を働いたり、
鬱屈しているのかな?と思っていたラオス人が、皆笑顔だったり・・・、と枚挙に暇(いとま)がありません。

そこで、これです。

実は、再びインドに入ってから、あまりに立腹することが多く、日本にいる時は、「仏の田所」であったのが、毎日怒声を発して当り散らしている始末でございました。
ついその二日前の日記に、“インド人は絶対に「お客様は神様です。」なんて言わない民族だ!”と書いていた始末・・・。

見事に今回も覆されましたね・・・。
まあ、だからと言って、オリッサ人の意識がそうであったとは、到底思えず、相変わらずイライラしどおしの“仏の田所”ではありましたが・・・。苦笑


さて、本題はそういうところではなく、オリッサで独自に発展した寺院の姿を目に焼き付けることでありました。
 オリッサには、ブバネーシュワルとプリーとコナラクという代表的な街がありまして、“オリッサのゴールデン・トライアングル”などと言われています。
ですから、まず一泊したのは、州都でもあるブバネーシュワルでした。
そこのランドマークとも、象徴とも言えるリンガラージ・テンプル、というのがあります。


これです。

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外観だけでも、何だか物凄い雰囲気は伝わって来ますね。
何か地面から“唸り”のようなものが聞こえてきそうです。

しかしながら、このテンプルはヒンドゥー教徒以外の立ち入りは一切禁止されています。
ですから、せめてものサービス、、ですかね、寺院脇にちょっとした展望台が設えてあって、そこから外国人は“観光”する仕組みになっているわけです。
(どこかのネットのサイトに、“日本の寺院は、檀家以外の人の立ち入りが禁止されている、世界でも例を見ない宗教施設だ”とか書かれていたのを記憶していますが、私は、“イ・ン・ド♪”と思いました。笑)
(そう言えば、この間、デリーで素敵なテンプルを見つけて、スケッチでもしようと、インド人の若者に連れて行ってもらったのです。 中に入って、「この寺院を描いてもいいですか?」と、“紳士的”に頼みました。 するとその寺院の事務長さんみたいなオジサンに、「ダメだ! ダメに決まってるだろ? 中で写真を撮るのも、外から写真に撮るのもダメだ!! もちろん絵に描くのもダメ★ 早く帰れ!!!」と言われてしまいました。  

世界一、閉鎖的な宗教 = ヒンドゥー教

私はそう思いました。)

結局ヒンドゥー教と仏教の関係性は、西洋にあっての、ユダヤ教とキリスト教の関係性と相似なんですよね。。
もちろん、ヒンドゥー教というより、当時のバラモン教ではありますが・・。

つまり、保守的で祭祀中心で、選民思想という内容からの脱却=宗教改革としてのキリスト教、仏教なわけです。

タイは仏教国ですが、基本どこに入ろうが何も言われません。 お坊さん達は、皆にこやかです。 拝観料も取りません。 日本の観光寺院は、ちょっと何か持っていると、すぐ拝観料を取ります。 もうそこで宗教としての命は断たれると私は個人的に思っていますが、悪態をつくのはそろそろ止めにして、えーーと何でしたっけ・・・?

そうそう、拝観料、、、もとい、閉鎖的なヒンドゥー教の話です。
そこで、通訳としてお願いしているインド人のミスラさんに、そのことを話したら、「そういうことをインド人が言うのは困るのです。 そんなはずはありません。 外から写真に撮ってもいけない、なんて・・、だったら誰が見張りをするのですか? そんな馬鹿な話はありません。」と言ってました。 「きっと朝方、奥さんとケンカでもして、虫の居所でも悪かったのでしょう。」とも言っていました。

しかしながら、門外漢に辛辣に当たるインド人の“選民思想”は、物凄く感じますね。
ガイドブックによれば、“バラモンなど、高位カーストにいる者は、外国人に触られただけで汚らわしいと、飛び退くことがある。”と書いてありました。 

「愚か者!!!」 と私は心の中でちょびっと叫びます。笑


でも、私はインドが大好きなのです。

どこかで書いたかもしれませんが、インドは宇宙です。

それはいろいろな意味があるのですが、
まずもって、インド人は宇宙人です。 インドを世界の中の一国と考えてはいけません。
インドを旅した人なら、必ずや賛同していただけると思いますが、インドを日本や世界の常識で測ってはなりません。 彼らの一挙手一投足が、日本では有り得ない“非常識”に満ちています。 平気でゴミを車から投げ捨てる人、いつの間にか列に割り込んで来る人(たくさん)、クラクションを鳴らしっぱなしで走るスピード狂バス、野良犬をいじめ抜く人、そのくせ牛には甘いインド人。(聖牛だから仕方ないか・・。) 知らないことでも絶対に知らないとは言わないインド人。 国際会議で、“インド人を黙らせるのと、日本人にしゃべらせるのが一番難しい”と言われてしまうインド人。 踊ってばかりいる映画を作るインド人。 反対車線を逆走してこちらを戦慄させるインド人、立ち入り禁止区域に入って記念撮影をして、警備員にピーピー笛を吹かれるインド人。 人が一生懸命スケッチしてても平気で話しかけてきて、あげくに私の背後に家族を並ばせて、ここでも記念撮影してしまうインド人。 もう何だかなーって思います。笑 

えーっと、話は何でしたっけ・・・?

あ、宇宙でしたね、宇宙。。。

真面目な話、インドの建築物は、“下降志向”にあると、私は思っております。 
ヨーロッパの建築や文化は、ゴシック建築やバレェに象徴されるように、天に舞い上がる“上昇志向”です。 それに対してインドは、土に中にどんどん潜っていくような、下へ、下へのベクトルを感じるのです。 寺院にしても、例えばタイの寺院なんかでは、屋根に鳥の飾り物があったりして、もちろん形態感も、上へと向かっているように感じられるのですが、インドは、下に向かって果てしなく増殖してゆく印象を強く持ちます。 きっと地中にはもっと激しくインド文化が花開いているに違いありません。
そこで、何に到達するか?と言うと、それが“宇宙”なのです。 ケタタマシイ彼らが求める世界は、実は目に見える世界ではなくて、深遠なる宇宙・・・・・・・。 と言ったら褒め過ぎかな?笑 
でも、私は、どこかで、それを感じてしまうのです。

インド人の建てるものは、昔のものも、現代の建築も、何かしら共通点があって、それはサイズ的なものに関わらず、宇宙的な大きさなのだと思っています。


彼らは、今でも地面に美しい絵を描きます。

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コーラムとか、アリパーナとか、ランゴーリとかと呼ばれるものです。
子供も大人も参加するようです。

日本で、サラリーマンさんとかが、アスファルトでもいいから、何か絵を描いたりしますか?
もし背広を着て、白墨か何かで地面に絵を描いていたら、それはきっと“変な人”です。笑 

インド人にとって地面とか、土とか、下にあるものは、実は大切な何かなんだと思います。

その証拠に、彼らは、飛ぶ鳥にあまり興味を持っていません。 尊重する動物と言えば、象やライオンや、牛や蛇など、どちらかと言えば、“土志向”を持つ動物ばかりです。(孔雀も好まれますが、孔雀はほとんど飛びませんよね・・。)

地面の絵は、寺院の前にも、家の前にも描かれます。

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どれも素敵です☆


ということで、ゴールデン・トライアングルの2番目であるプリーです。

プリーは、漁村であり、リゾート地でもあります。

漁村担当な海岸線は、なかなか大変なものです。
何故なら、人間がウンコをするトイレでもあるからです。
代わる代わる、それこそひっきりなしに、ウンコをしにやってまいります。
にほひ、もなかなかのものです・・・。苦笑
波打ち際に並ぶ不定形の数々は、ちょびっとショッキングです。
でも、きっと水平線を眺めながらいたす“大”は物凄く気持ち良いものでしょうねぇ。。
我々“文明人”は、視界の開けた所でなかなか用を足す機会を持てずにいます。
ある意味、最大級な贅沢かも、、、であります。(?)

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ちなみにリゾート担当の海岸線は、時間の関係で行けませんでした、、残念・・・。。


そしてプリーで有名な、というか、“知る人ぞ知る”日本人宿があります。

その名は、サンタナ・ロッジ。 
一泊140Rs(日本円で200円くらい)で泊まれます。 何と朝食&夕食&チャイ2杯付きです!
そこには、アジアを旅する猛者たちが、一時(いっとき)羽根を安めにやって参ります。 
彼ら“サンタナ族”は、それこそ百戦錬磨の強者ども。 インドに5回以上来ている人がやっとここに辿り着く、といった印象すら私にはあります。 その多くは、いわゆるドラッ★(ピー!)をやる目的で来ています。 ドラッ★(ピー!)をやる人は、あまり外に出ません。 ひたすら部屋にこもって、さらに移動もしないで“沈没”します。 “沈没”とは、クス★(ピー!)だけに使われる専門用語でもないのですが、まあ基本的にはクス★(ピー!)です。
サンタナ・ロッジの名誉のために書きますが、この宿でそうしたことを特に推奨していることでもなさそうです。 また、最近の強者どもも、時代の変化とともに、過ごした方も多様化してきて、必ずしもドラッ(ピー★、、くどいなあ。)目的で沈没する人ばかりでもなくなってきた模様です。
 そして、そんなサンタナ族の一人が、いみじくも、「プリーの海岸線は、文明へのアンチテーゼである。」と言い切っていました。 いや、もっと激しく言ってました。 「インド人自体が人類の文明に対するアンチテーゼなのである。」と・・・・・・。

やっぱり、インド人は宇宙人でしょう?(にっこり)

ということで、ワタクシもサンタナ族の皆さんと交流すべく一泊だけサンタナ・ロッジに行ってまいりました。(もちろん、ドラッ★なんてものはやりませんよ。。)笑

あいにくドミトリーも、シングルも、ダブルも、フルなので、唯一空いていたVIPルーム!


これです。 

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値段は999Rs(1,600円くらい)とちょっと張りますが、TVに冷房に冷蔵庫に、おまけにバスタブまであります☆ 久しぶりに“湯船”というやつに浸かりましたよ、、ワタクシ49才。

いやー、、サンタナ族の皆さんはディープだったなあ、、と目を細めつつ、プリーを代表する寺院にも見学に行って参りました。

ジャガンナート寺院というのが、街の中心。 高さ65mもの高塔を持つ、200m四方の“城壁”で囲まれた威容です。

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しかし、ここでもヒンドゥー教徒以外は立ち入り禁止。
隣にある図書館の屋上にドネーションを要求されながら上って、中をちょっと覗き見る程度が関の山でございます。 (ちなみにドネーション・ノートというやつがありまして、前の観光客がいくら払ったかが分かるような仕組み。 私の前には、500Rsとか1,000Rsとか、ちょっと考えられない値段を払って見に行っている気の毒な人もいます。 その中で、最も低い値段の100Rsだけ払って、図書館の係員がウダウダ言うのを、「アイム・プア~!」と制して階段を上りました。 ちなみにサンタナ族のTさんは、10Rsだけドネーションをしようとして、係員に怒られたそうです。 それこそバタン!と大きな音を立ててノートを綴じ、シッシ!とやられたそう・・・。 やはりサンタナ族は健在ですね☆
 でも、10Rsくらいでちょうど良い景色かも、、、、です。 ほとんど中が見えないのです。
500や1,000を払って屋上に登り、あまりのがっかりに、そこから飛び降りようかと考え込んだであろう外国人ツーリストの気持ちを察すると、私は居ても立ってもいられません。。(うそ。)

うーーーん。

やはり恐るべし、インド人であります★


このように、オリッサ独特の寺院の形や伽藍配置などを頭に入れてから、コナラクにある“本番”のスーリア・テンプル(太陽神寺院)です。
これは、13世紀に、当時支配されていたイスラム勢力を駆逐したことを記念して、それこそ天文学的数字の資金を投じられて建造された、オリッサで最も巨大なテンプルなのです。
 高塔は、60~70mであったろうと推測されていますが、もともと完成もしてなかった、という説もあります。 今は、全く見る影もありません。
 その代わり、手前の拝殿(前殿)は、ほぼ完全なる姿を何とか留めて、全体としては世界遺産にも登録されています。 

 直径3mもの大車輪を左右で12個づつ配し、それらを7頭の馬で牽引する、という構図が特徴的です。 

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 そこで私は3日間にわたり4枚のスケッチを敢行しました。 私のことですから、遠慮なくべスト・アングルから描くわけです。 どこかに他の観光客の邪魔になってないかな?という思いもチラつきますよ、そりゃ私だって。。 例えば写真撮影の邪魔には絶対になっています。 ごめんなさい、インド人の皆さん・・・。 私はインドが大好きです☆

ということで、5時になるともう真っ暗となってしまうオリッサ・・。
デリーよりも相当東にあるのに、時差が無いから、時間の感覚が狂います。

ライトアップされたテンプルは怪しい雰囲気を漂わせて見る人を魅了します。

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長時間、絵を描いて、写真も1,212枚も撮って、取材は無事完了。

途中ここの大学の美術学部の学生に声をかけられ、交流しました。
彼らは、この寺院で自由に絵を描いて、12月1日から始まるコナラク・フェスティヴァルに展示をするのだそうです。 彼らの完成作が見れずに残念・・・。 しかし自室に招いて、私のスケッチを見せたり、お土産もらったり、楽しく日印交流しました♪
私の使っている“練り消しゴム”が、インドで無いらしく、今度帰国したら日本から送るね!と約束しました。
 ネパールでもそうでしたが、美大生の皆さんは、真面目で素朴で、素直な目がキラキラ輝いていて素敵です☆

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彼らの未来に幸、多くあらんことを祈りつつ、今回のブログを終了させていただきます。。^^

オーム ・ ナワ ・ シヴァヤー ~ ♪




プロフィール

キヌケン

Author:キヌケン
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横須賀は衣笠という町で絵の教室を主宰しております。
私自身は、東京藝術大学絵画科油画専攻(学部・大学院)に学びました。
個展、美術の祭典・東京展(上野)、および現代絵画シリウスというグループを結成して活動してます。

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